◆◆◆学びの鍵◆◆◆
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2022年11月1日(第3号)記事一覧
11月5日は、国連が定める「世界津波の日」です。津波の脅威を伝え、その対策の重要性を日本が国連に提唱し、2015年12月の国連総会で採択されました。
いまから168年前となる安政元年(1854年)11月4日に安政東海地震、翌5日に安政南海地震が起き、伊豆から四国までの広範な地帯に死者数千名、倒壊家屋3万軒以上という被害をもたらしました。
世界津波の日は、この安政南海地震(11月5日)による大津波が和歌山県広村(現在の和歌山県広川町)を襲った際に、同村に住む浜口梧陵が、収穫したばかりの稲を積み上げた「稲むら」に火を放って、暗闇の中で逃げ遅れていた村人を高台にある広八幡神社の境内に導き、命を救った「稲むらの火」の逸話に由来します。
浜口梧陵はさらにこの後、百年後に再来するであろう津波に備え私財を投じて、村人を雇い、4年の月日をかけて、高さ約5m、長さ約600mの広村堤防(防波堤)を築き上げました。その結果、安政南海地震から92年後の昭和の南海地震では、村人の大部分が津波から守られました(内閣府の広報ぼうさい(No.26)2005年3月号:シリーズ「過去の災害に学ぶ」より:(
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/kyokun/kyoukunnokeishou/rep/1854_ansei_toukai_nankai_jishin/index.html)
2022年11月5日(土)には内閣府・防災推進協議会・防災推進国民会議主催の「津波防災の日」スペシャルイベントの開催も予定されています(津波防災特設サイト
https://tsunamibousai.jp/)。
単なる昔話とせず、先人の教訓を活かすことの大事さはいつの世も変わりません。防災・減災のために、私たちも過去の教訓や先人の知恵を活かしていきたいものです。
11月10日は、1986年に日本トイレ協会により「トイレの日」と定められました。また、11月19日は、国際連合が2011年に定めた「世界トイレの日」でもあります。
防災の見地では、国や世界レベルでは「公衆衛生」もしくは「再生可能エネルギー」というものが想起できますが、防災士の取り組むべき課題としては共助の側面では「仮設トイレ」「マンホールトイレ」の導入、自助の側面では「災害用トイレの備蓄促進」ということが挙げられるでしょう。この機会に、過去の災害で発生したトイレに関する問題を知り、地域や自宅の環境に応じた備えを考えてみませんか?
日本トイレ研究所「現場の声から学ぶ災害時のトイレ」
http://www.toilet.or.jp/projects/redbooks/
過去ログ
- 2022/10/01
- 第2号:「二百十日(ニヒャクトーカ)」
- 2022/09/01
- 創刊号:「これからの事前の備え~ホームサバイバルトライアルの勧め~」