防災士インタビュー

田村 美穂さん

ご自身で被災された経験がございましたら、お聞かせください

 新潟中越地震を体験しました。地震が起きたとき私は美容院にいてシャンプーを終えたところで、髪を濡らしたまま美容師に誘導されお店の外へ出ました。しばらく揺れがおさまるのを待ち友人と帰宅することにしましたが、地震の影響で電車がとまり交通手段はありません。電車でも1時間ほどかかる道を友人と線路沿いに歩いて帰り始めました。余震で揺れる暗い道を歩きながらこのまま帰宅できないのではないかと、とても不安に思いました。帰宅後テレビで地震の大きさを知るとともに、被害の深刻さ死傷者の多さに愕然としました。一方でたくさんの報道により、救急救命隊の活躍や応急処置の大切さも知ることができました。

なぜ防災士の資格を取得されようと思いましたか

 大学進学後、「報道の仕事がしたい」という小学生の頃からの夢をかなえるべく、何かその夢に近づける資格はないかと探しました。そこで見つけたのが「防災士」の資格でした。報道に携わる以上、災害現場で取材をする可能性があります。危険な状況の中で、自らを守る術を学べる防災士の資格が役に立つと感じました。また高校生の時の地震被害の経験から、災害から人々を守りたいとも考えるようになりました。防災士の資格を持っていれば、災害現場でボランティアを行う際により被災者の方々のお役に立てるのではないかと考えました。

研修を受講された感想はございますか

 受講中地元新潟県のアナウンサーの方にお会いしてお話を伺ったり、様々な講義と演習を受けて、新潟県民としてまたメディアに携わりたいと考える者として防災士の資格が重要であるという事を実感しました。講習ではとても多くの事を学びましたが、その中でも特に3つ大切だと感じたことがあります。1つめは、地震に備えて家具をしっかりと固定することです。地震における死亡原因の大多数が、家具などに挟まれたことによる圧迫だそうです。2つめは、被災地では特に弱い立場の方々に気遣うという事です。お年寄りなどが避難所で過ごしやすい様に配慮する事も、防災士として大切な事であると学びました。3つめは、災害などから自身を守る術を身につける事です。応急手当の知識や災が起こるかもしれないという気持ちの準備をしていれば、災害から自分の身を守れる確率は上がります。

今後の抱負をお聞かせください

 大学を卒業後、防災士の資格を生かせる報道に関わる仕事に就きたいと考えていますので、その目的に向かって邁進したいです。また地震などの災害はもちろんあってほしくはありませんが、もし起こってしまったらボランティアとして役に立てるような知識を身につけ活動したいです。

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