防災士インタビュー
横山康浩さん
被災の経験についてお聞かせください
私は宮城県名取市に住んでおり、実家は宮城県亘理町です。東日本大震災では、亘理町の実家は 津波の被害は免れましたが、母屋は全半壊で、震災後解体せねばなりませんでした。実家に住む 母は、現在納屋を一部改造して住んでいます。家族は無事でありましたが、関係者や知り合いの 方が津波や震災関連で亡くなりました。以前仕事で宮城県や岩手県、福島県を担当し、出張で宿泊 したりお世話になった、岩手県沿岸や福島県浜通りが大きな被害を受けたことに心が痛みます。 過去の宮城県沖地震も小学6年生の時に体験していますが、自分自身、備えの不十分さを実感し 反省しています。
なぜ防災士の資格を取得されましたか
亘理町の実家では農業を営んでいたこともあり、我が家では好きなテレビ番組を見ている途中でも、 天気予報の時間は強制的にチャンネルを変えられ、父に反抗したこともありましたが、現在、 自分自身が同じことを家庭内でやっています。「地震・雷・火事・親父」と言いますが、今更ながら 自然や先人の教えに謙虚にならねばと感じました。
防災士の資格をどのように役立てて行かれますか
震災で生かされた命を、日本、東北、故郷で活かして行きたいと考えています。まずは今の 仕事で、災害食の備蓄を提案することを通じて行政や企業、学校、団体、個人に「災害を忘れないで!」というメッセージを伝えています。
今後の課題・抱負はいかがでしょうか
今、被災地でさえ、東日本大震災の教訓を忘れかけているように感じます。まずは自分自身が 自然に対する謙虚さと自助の精神を忘れずにいたいです。それから、身近な方々との共助の 関係を構築していこうと思っています。自分一人で数万人の命は救えませんが、出来る限りの 事を実行していくのみですね。
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