防災士インタビュー
河村正雄さん
お仕事の内容をお聞かせください
昨年(H27年)8月、34年間勤務した海上自衛隊を退職しました。この間、主として護衛艦等への乗艦勤務が中心でした。いわゆる「船乗り」でした。自衛隊という括りでいえば、(陸上自衛隊を中心に)災害派遣等を通じて防災に関連する職業でしたが、私自身は防災の現場で直接活動する機会はほとんどありませんでした。ただし、自衛官として、国家の有事の一環である各種の災害に際して即応する心構えは培われてきました。
現役自衛官の間は単身赴任が多く、自宅にほとんどいなかったのですが、退官後は自宅通勤できる会社に再就職しました。これまでは縁の少なかった自治会の活動にも顔を出せるようになり、地域の防災活動が大変熱心に行われていることをあらためて知りました。今後は、是非これらの活動に参加しお役に立ちたいとの思いを強くした次第です。
ご自身で被災された経験がございましたら、無理のない範囲でお聞かせください
阪神大震災や東日本大震災等の主要な災害は現役自衛官の時に生起しましたが、当時の勤務地や配置のために直接、被災現場で活動する機会はありませんでした。現地で活動した同僚からの体験談を通じて、「自衛隊等の公的な救援活動は、時間的にも範囲的にも決して完璧ではなく、地域住民の自主的活動(自助・共助)こそが人命の多くを左右する」という感想を伺ったことを印象深く記憶しています。
なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか
自衛官をやっていたからといって、決して防災のエキスパートではありません。地域の自治活動・防災の面で役に立てるために何かできることはないかと思案しているときに「防災士」という資格があり、その取得のための研修会が定期的に開催されていることを知り、参加した次第です。まさに防災に関して「一から学ぶ」好個の機会でした。
今後の課題、抱負をお聞かせください
防災士の研修プログラムは、教材・講義等いずれも良く練り上げられたものでした。資格を取得することだけが目当てでなくとも、防災の基礎を総括的に理解するのにも最適だと考えます。今後は、機会があれば研修で教育していただいた内容をできるだけ多くの方々に共有してもらえるよう、何らかの活動ができればと思います。
自治会活動等にはデビューしたての立場ですが、焦らず地道に地域防災の基盤造りに寄与したいと思います。
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