防災士インタビュー
立塚夏澄さん
お仕事の内容をお聞かせください
理学療法士というリハビリテーションの専門職として、老健施設に勤務しています。
具体的には、施設のご利用者に対し、在宅生活が安心安全に可能となるよう機能訓練・生活動作訓練をおこなったり、住宅改修や介助の仕方のアドバイス等をおこなったりしています。
なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか
職業上、車いすや杖を移動手段として在宅で過ごしている方に多く出会います。そういったお年寄りが安心して生活していくためには、医療や福祉だけで支えるのではなく「まちづくり」が必要であると以前から考えていました。
加えて、全国的に防災に対する意識が高まっている中、釧路は地震が多い地域でもあり指定避難所も沢山ありますが、意外にも私も含めて避難所のことをよくは知らないという人が多いのかなという印象がありました。
そこで、北海道理学療法士会に働きかけ、理学療法士会釧根支部として要援護者の方も含め誰もが安心して避難ができるよう活動を開始することになりました。
まずは、避難所の状況(住所・電話番号・収容人数などの基本情報に加え、食糧備蓄・暖房や備品の状況、加えて車いすでの利用は可能かどうかバリアフリーに関すること)の調査を始めたのです。が、バリアフリーの知識はあっても防災の知識が無いため、どうまとめて、どう発信していくか、今後の活動方針について迷う場面がでてきました。
そんなときに、福島で震災を経験し、自ら救援活動に参加していた友人に相談したところ「防災士」という資格があることを教えてくれました。
聞いてすぐにネット検索し、受講することにしました。
防災士の資格を取得して得たことを、どのように職務や地域での活動に役立てようとされていますか
先にお話しました避難所調査をバリアフリーマップとしてまとめて、市民の皆さんへ情報発信していきたいと考えています。 その内容を生かして防災マップの作成や、要援護者の避難をどう支援していくかといった活動を進めていくのが夢です。夢の実現のためには、まだまだ防災に関して勉強しなければならないと感じています。 また、防災士の資格取得の際に「自助」も大切と学びましたので、自分自身の備えを見直すとともに、家族や友人・同僚などにもなんらかの形で自助のための知識を伝えていきたいと思います。それにも、まだまだ勉強が必要ですけど・・・。
今後の課題、抱負をお聞かせください
もっと防災に関する知識を深め、同時に地域の方々とつながっていくことが課題だと考えています。備えがあっても不安は残るかもしれませんが、少しでもその不安が少なくなり、地域全体で防災に関する意識の共有ができるようになるために、少しでも役にたてたらと思います。
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