防災士インタビュー

小澤章男さん

お仕事の内容をお聞かせください

知的障害者入所施設で「生活支援員」として勤務しています。利用者さんの身の回りの生活支援や介助(トイレ支援や歯磨き介助、入浴支援、休日の外出支援、それらに伴う事務作業等)を行っています。また、日中活動では利用者さんが3カ月かけ1本1本丁寧に織り、世界に1つしかない手織り製品を製作する「手工芸班」をはじめ、地元西多摩産の建築端材で割り箸を製作する「割り箸班」があります。割り箸製作時に出る不良品や削りカスは地元の業者さんにお渡ししてペレットストーブの燃料に再利用し「100%リサイクル」を行っています。 そのほかにも、無農薬野菜や椎茸の栽培・販売を行う「農園芸班」や地域の方々のご協力を頂き、空き缶や古紙等のリサイクル活動を行う「リサイクル班」があります。これらの日中活動は営利目的ではないので作業効率よりも各利用者さんのペースに合わせて楽しく行っています。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

大きな災害の経験はありませんが、東日本大震災が防災意識の向上と防災士資格取得の大きなきっかけとなりました。今後も起こるであろう災害に対して正しい知識と対応策を身に付け、1人でも多く何らかの形で手助けが出来たらと考えて、防災士を取得しようと思いました。

実際に取り組まれている事がありましたらご紹介下さい

家具等の固定以外にも備蓄品の充実を図りました。近隣にはご年配の方がいらっしゃるので、その方にも分ける事が出来るように少し多めに備蓄しています。また、通勤で車を使用するので通勤時等で被災した場合を考え、簡単な車中泊が出来るようにしました。一般的な備蓄セット以外に通勤路のハザードマップや500回分の高吸水性樹脂(簡易トイレ)・ロウソクを使用した湯沸かしキット・寝具・噴火時用セットなどの備蓄を行っています。
職場では、今年の7月と8月に利用者さんに対して地震になった時の対処法の説明を行いました。地震が何故恐ろしいのか、地震が起きた時の対処方法などを理由も含めわかりやすく説明をしました。また、スライドを見るだけではなく、実際に質問をして答えて頂いたりアドバイスをしたりとそれぞれが1つになって参加できるように工夫をしました。今後も繰り返し実施する事で重要事項や注意事項の定着を図りたいと思います。

今後の課題、抱負をお聞かせ下さい

当施設は山の中にあるので防災リーダーとして地震以外にも土砂災害や水害等にも対応できるような環境の構築を提案・実行していきたいと思います。災害が起こってしまった時には、臨床検査技師の資格も持っているので防災士としてだけではなく、医療の知識も合わせて少しでも力になればと考えています。資格取得後も地域の防災活動や研修会など積極的に参加して知識や経験の向上を行っていきます。

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