防災士インタビュー

深谷純子さん

お仕事の内容をお聞かせください

BCP(事業継続計画)コンサルタントとして、BCPの策定や訓練を約20年行っています。ITベンダ ―におりましたので、システム災害対策を多く経験しています。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

東日本大震災の時、ボランティアに行った避難所に多くの防災士の方がおられ、仕事ぶりを垣間見る機会があったことで興味をもちました。また、私は長年、企業のBCPを策定しておりますが、最近は防災に関する情報も多く一度きちんと学びなおしたいと思い、防災士の資格を取ろうと思いました。コンサルタントとして支援している会社や学校にも、防災士資格を持たれた方が増えてきているのも理由の一つです。

防災士の資格を取得して得たことを、どのように役立てようとされていますか

本業である企業へのBCP策定以外に、地域の防災力向上や学校での防災教育に役立てたいと思っています。若い世代への防災教育は、社会に出た後でも活かされ、自分の身を守ることはどこにいても必要なことです。大規模災害が起こった時に、冷静に行動がとれる大人になれるよう、防災士として学校での避難訓練や、東京都の都立高校で昨年から実施されている、大規模災害を想定した学校での宿泊訓練などを利用して啓蒙していきたいと思います。

今後の課題、抱負をお聞かせください

企業のBCPも1社だけでなく連携がキーになっています。その地域の防災力や自治体の想定と整合をとったBCP策定し、企業と自治体の合同訓練を、防災士としてコンサルタントとして支援していきたいと思います。また、地域の防災訓練への参加者は高齢化、固定化が進み、学校での防災訓練も形骸化している場合があります。実災害で役立つ訓練を考え、多くの人に参加いただき、防災について見直す機会になるような活動をしていければと思います。そして、その活動を通して、地域で共助できるしくみを作ることが私の目標です。例えば、東日本大震災の時の「釜石市の津波てんでんこ」のように、津波はなくても中高生が中心となって地域の要介護者を助けられるような防災教育・啓もう活動を行っていきたいと思います。

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