防災士インタビュー

大野眞弓さん

お仕事の内容をお聞かせください

大阪で学習塾を経営し、子ども達に勉強を教えています。

ご自身で被災された経験がございましたら、お聞かせください

>阪神淡路大震災の時は、家で寝ていて強い揺れで目が覚めました。その後、ジェットコースターに乗っているような強い突き上げられる揺れを感じ、何をどうしていいのかわからず、布団の中で座っていました。揺れがおさまって家の中を見回ると、家具を固定していなかったために、ほとんどのものが落ちて割れてしまい布団も絨毯も捨てるはめに成りました。
東日本大震災の時は、子ども達に受験前の勉強を教えている時で、船に乗っているようなゆったりした揺れを感じ、あわててテレビをつけました。その後何かできることはないかと、石巻にボランティアに行きました。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

「南海トラフ大地震が来るのではないか」との報道を受けて、自分の身を守るために何をしなければならないのか、また子ども達の命を守るために何を伝えなければならないのかが知りたくて、防災士の資格を取ろうと思いました。しかし防災士の資格をとるためには専門的な知識が必要で、テストは難関なのではないかと心配し、長い時間躊躇していました。思い切って研修センターに電話し尋ねてみると「啓蒙のために多くの皆さんに学んでもらうことが目的で、テストも3択なので、学んでいただければ資格を取ることは難しくないですよ」と言われ、挑戦してみようと思いました。
研修の2日間は大変楽しくて、これだけの内容の話が聞けるのなら、ずっと話を聞いていたいと思うほどでした。なかでも「地震が1分続いたら、必ず津波は来るんですよ。それは世界のどこに出かけても同じです」と教えてくださったり、「災害が起きても私は大丈夫だろうと考えて、みんな逃げないんです。防災士は率先して逃げてください。そうすれば必ずみんなが自分も逃げようと考えてくれますから」と、地震が来たら何をしなければならないのか、警報が出るとはどんな意味があるのか等々、学問的な話をやさしい言葉で現実に即して、教えていただきました。またグループワークもあって、避難所のことやハザードマップの見方など、本当に沢山のことを教えていただきました。

防災士の資格を取得して得たことを、どのように役立てようとされていますか

「災害が起こったら、何をどうすればいいのかということは事前に考えておかないといけない」と言われ、今、準備できることを具体的に教えていただきました。その一つひとつを実行すべく、家族に話し、友達に話し、対策を模索しています。また塾では、子ども達に、防災士研修で学んだことを伝え、自助・共助のことを一緒に考えています。テレビ等でもお話されているのですが、研修会では体系的にいろいろな角度から学べたので、とても参考になりました。

今後の課題、抱負をお聞かせください

日本防災士会に入会し、これからも変わってゆく減災のあり方等の最新の正しい情報を収集し、自分の身を守り、子ども達の命を守れるように、減災に努めてゆきたいと願っています。
巷には沢山の情報が溢れ、何をどう選択すれば良いのか困ってしまいますが、防災士研修で学んだ情報は、本当に安心できる情報であり、防災を考えた時に、私たちが何を準備し、同行動すべきかを示していると思いました。

防災士について
防災士インタビュー