防災士インタビュー
古尾 恵さん
お仕事の内容をお聞かせください
0歳児~5歳児までの園児約170名の三重県の玉城町立外城田保育所に勤務し、今は4歳児19名の担任をしています。保育所では月に一度、火災や地震の避難訓練を行っています。基本的にはベルや放送の合図、職員の誘導で実地訓練を行い、合わせて、関連した紙芝居やスライドで視覚的にも知らせています。暑い日も寒い日も真剣に訓練に参加している子供達には感心しています。年齢によって避難の方法が異なり、またいつ、どこで起こるか予想のつかない災害に備え、色々な対策をしています。例えば、園児は常に上履きを履き、部屋の入口にはすぐにかぶれるように、「防災頭巾」を設置しています。園舎のガラスには防災シールが貼り、地震でガラスが割れても、飛び散らないようになっています。園舎には園児全員分の食料三日分。また、お散歩に出かけるときは緊急連絡簿の入ったリュックに、飲み水と日持ちのするお菓子を入れ、緊急時に備えています。訓練の後には反省を各担任が記入し、職員会議で課題について検討しています。
なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか
やはり東日本大震災ですね。園児たちも、家でニュースの映像を見てよく話していました。また「ここの保育所には地震来ない?」と不安げに尋ねる子もいました。当時、避難訓練の係りをしていた私はマンネリ化しつつある保育所での避難訓練に不安を感じ、いざという時に本当に役立つ訓練を学びたくて参加しました。私自身、すぐ動揺タイプなので、しっかり予備知識を学んでおけば冷静な対応が出来ると思ったのです。また、地震だけでなく、災害発生のしくみについて基本的な事を学びたかったのも取得理由の1つですね。
防災士の資格を取得して、どのように役立てようとされていますか
防災士の基本理念である「自助」「共助」「協働」ですね。自分の命よりも子供たちの・・・・という気持ちが今まで強かったのですが、子供たちを守る為にも自分の命を大切にしなければと痛感しました。共助・協働も本当に大切だと思います。学んだことを元に職場会議で提案し、避難場所を変えたり、避難方法を改善しました。取得理由の1つであった災害発生のしくみもよくわかりました。正直、初めて耳にする単語も多く勉強になりました。その上で、これから起こりうる災害について日々情報に耳を傾け、備え役立てていかなければと思いました。また、趣味のスキューバダイビングに出かけた際、海近くの津波避難場所看板に目がよくいくようになりました。
今後の課題についてお聞かせください
まだボランティア活動に参加したことがないので、是非出かけたいと思います。また、防災意識を常日頃から持ち、年に一度参加している上級者救命講習にも引き続き参加していざという時に備えていきたいです。
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