防災士インタビュー
小島 修さん
お仕事の内容をお聞かせください
地球環境に優しい地盤調査並びに軟弱地盤対策工法の普及と地震防災の啓発活動を全国84社の会員の支援によって行っています。
年間30回ほど、全国各地で無料セミナーを開催しています。
被災されたことがございましたら、お聞かせください
自身の被災体験はありませんが、何人かの会員が東日本大震災の被災体験をしています。石巻の会員は津波で新しい家と車を失いましたが、留守を預かる奥さんは逃げる車ごと津波に呑まれながらも奇跡的に助かりました。奥さんのお姉さんは、多くの児童が犠牲となった大川小学校に孫2人を迎えに行って難を逃れました。被災された方達の話を聞き、そして何度も東北に足を運び、津波被害だけでなく強い揺れによる地盤や建物の地震被害も多く視てきました。そして、いかに備えが大切か、また災害に関しては常に最悪をイメージすることが大切かを実感しました。
取り組まれていることがありましたら、ご紹介ください
写真は、家具の転倒防止グッズです。特殊な発泡スチロールと両面テープの簡単な組み合わせで、東日本大震災でもその効果が発揮されました。価格はワンコインです。お年寄りの部屋に多いのが背丈の低い昔ながらの家具、背丈の低い家具は転倒防止ポールでは対応することができません。阪神淡路大震災では、多くの方が家はつぶれていないのに倒れてきた家財道具で命を落としています。ワンコインで命を救えればと、これまで以上に多くの方に紹介して行きたいと思っています。
セメントは、工場生産時にCO2を大量に発生させる宿命にあります。精度の高い地盤調査によってセメントを多く使う無駄な地盤改良工事を減らすこととセメントを使わない軟弱地盤対策工法の普及もCO2削減に大切なことです。このまま温暖化進むと、今世紀末には平均気温が2~3度上がり、1時間に50mm以上の豪雨の発生比率が20世紀末と比べて4倍に増えるとの予測もあります。
少しでもいい地球環境を孫たちにバトンタッチしていきたいと思っています。
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