防災士インタビュー

長谷川暁信さん

お仕事の内容をお聞かせください

富山市のほぼ中心部に位置する造園業者「株式会社野上緑化」に勤めております。人と緑のやさしい関係を構築すべく、調査プランニングから、設景、施工メンテナンスまでトータルなグリーンビジネスを展開しております。そして新たな業務として、4年前から県立都市公園の指定管理者として公園の管理運営を行っております。施設維持管理、利用案内、イベント企画等の多種多様な業務を行っており、私は公園管理事務所副所長として所長代行業務やスタッフへの指示、指導等を行っております。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

管理する公園が災害時の広域避難場所に指定されており、災害時に多くの被災者が避難することが予想されます。緊急時は公園の管理者として、被災者の誘導・対応を行い、適確に行動をしなければなりません。また通常の管理業務の中においても、公園利用者の安全を第一に考え、日頃から安全対策に取組み、それに対応できるスタッフの育成が必要となります。そのために防災士の資格を取得することにより、自分自身のスキルアップとスタッフへの教育、訓練を行い、防災・減災意識の共有の徹底を図りたいと思いました。

防災士の資格を取得して得たことを、どのように役立てようとされていますか

弊社では私の他にも2人の防災士が在籍しており、私達が中心となって、教育・訓練を行い、スタッフの防災、減災への意識を高めたいと考えます。そして自分自身や家族の身の安全を守ることができ、災害時の迅速・適確な行動を行える人材を一人でも多く育てたいと思います。また地域の防災拠点である公園の管理者として、スタッフだけではなく地域住民への啓発活動も行い、「地域の防災力」のアップに繋げたいと思っております。

現在、実際に取り組まれていることがありましたらご紹介ください

作成した緊急時対応マニュアルを用いて、スタッフへの周知徹底を図るとともに、災害発生時を想定した園内での防災訓練を行いました。またスタッフ全員が普通救命講習、AED講習を受け、応急手当や救命活動について学びました。そして緊急時の配布用飲料水、救出道具、応急医薬品、AED、消火器等を管理事務所や倉庫に配備しました。

今後の課題、抱負をお聞かせください

元々、富山県は比較的自然災害が少なく、県民の防災意識も他県よりも低い傾向にありましたが、東日本大震災により、県民の防災意識も高まりつつあり、公園の周辺地域にも自主防災組織が設立されてきております。弊社は「人と地域と公園のスマイルコミュニケーション」を公園のキャッチフレーズとし、地域とのコミュニケーションを強め、広く県民に愛され、地域のシンボルとして誇れるような公園を目指しております。スタッフ内でのみ防災・減災意識を高めるのではなく、行政や地域住民との連携を強め、また双方の架け橋となることで、公園が「地域の防災力の中核」となるように日々活動していきたいと思います。

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