防災士インタビュー

志方 宣之さん

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

 「防災」については「被災」の経験はありましたが、企業の防災担当者としての知識は皆無と言ってよかったと思います。今後のキャリアを考えたうえで、一度スキル・知識をリセットする必要があると考えていた時、たまたま新聞記事で「防災士」という資格があることを知りました。またその時ちょうど会社の自己啓発にも利用できるリフレッシュ休暇を取得できる時期でもあり、その休暇を利用して「防災士」の資格を取得しようと考え、防災士研修センターの研修を受講しました。

ご自身で被災された経験がございしたらお聞かせください

阪神淡路大震災で実家が全壊しました。当時、私は営業職で堺市の会社の寮に住んでいました。当日、両親を探しに神戸まで行きましたが、両親に会えたのは翌日の朝でした。両親は幸い怪我もなく無事だったのですが、あの光景は一生忘れる事はないと思います。
 またその後仙台に転勤になった際、2003年に宮城県北部地震に遭遇しました。特に被害はなかったのですが、小規模な営業拠点にもかかわらず数十名の従業員の安否確認に7時間位かかりました。これが東京や大阪だとどうなるのだろうかと心配になりました。「防災」の担当ではなかったのですが、これが初めての「防災」の体験だったと思います。しかし現在は全社に安否確認のシステムを導入しており、迅速に従業員の安否を確認できるようになっています。

現在、実際に取り組まれていることがありましたらご紹介ください

 地震などの災害はいつ起こるかわかりません。また経験した人でないとなかなか災害をイメージすることは難しいと思います。そこで「擬似」でも体験をしてもらおうと、新たに自衛消防隊員になられた方を中心に毎年20名ほど、本所防災館で体験訓練を実施しています。また参加人数はまだまだ少ないのですが、社外主催の帰宅困難者訓練に参加したりもしています。「防災」についていかに「体感」してもらうかを心がけています。

今後の課題、抱負をお聞かせください

災害・危機というとすぐに「地震」をイメージしてしまいますが、実際はそれ以外にも「水害」や「テロ」、昨年流行した「新型インフルエンザ」など様々な災害・危機が存在します。今後は「防災士」の資格取得を通じて得たノウハウを生かし「危機に強い会社」に貢献できるようになりたいと思っています。

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