本文へスキップ

助けられる人から助ける人へ

お問い合わせはTEL.03-6261-0003

メールマガジン掲載記事

◆◆◆学びの鍵◆◆◆

こちらでは、メールマガジンで取り上げられた内容を掲載しています。

2023年1月6日(第5号)


【阪神・淡路大震災 ~声が届かない~!

 「1995年1月17日・午前5時46分、成人の日からの連休明けの朝でした。・・・一瞬のうちに築20年の我が家は2階が1階を押しつぶす形で全壊。2階がコタツの高さまで落ちてきて、私たち夫婦は1階で生き埋めになってしまったのです。・・・外の音は、パトカーや救急車、消防車にヘリコプター、そして人の声まで、何でもよく聞こえてくるんです。でも、何故だかわかりませんが、こちらの声はまったく外へは届きません。」ご夫妻は、その後、コタツの天板を蹴り上げ、その衝撃が外に伝わったことで、無事救助されました。
 これは、神戸にある阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター(神戸市中央区)のサイト「震災を語る」(*1) に掲載されている記事です。このサイトには、同センターで自らの体験を生で語る語り部さんのインタビューが多数掲載されています。
 冒頭の、家の中に閉じ込められた被災者の声が外に伝わらなかったというエピソードは、28年目を迎える被災経験が風化していくことへの警鐘にも思えます。阪神・淡路大震災を伝える展示や、これからの防災・減災を学ぶ展示ゾーンがある同センター。このような経験(声)を後世(外)にきちんと伝えていくためにも、機会があれば、ぜひ訪れたい施設です。

*1 阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター 「震災を語る」
https://www.dri.ne.jp/material/plan/stories/stories13-2/


【令和5年度防災関係予算案】

 昨年末に令和5年度予算の政府案が決定しました。このうち国土強靱化関係予算額はおよそ4.7兆円で、令和4年度当初予算額(およそ4.5兆円)に比し、1.04倍、およそ0.2兆円程度の増額となります。
 主な内容としては、
 1. 浸水対策として、流域治水の推進、ため池のハード及びソフト対策の推進等
 2. 津波対策として、大規模津波等に備えた対策の推進、避難路・避難施設等の整備等
 3. 火山噴火・土砂災害対策として、集中豪雨や火山噴火等に対応した総合的な土砂災害対策の加速化・強化、盛土による災害の防止等が挙げられます。
 この後、予算案は1月中に召集される通常国会に提出され、衆議院、参議院で順次審議され、成立した予算に基づき、予算が執行されることになります。
 国の予算は、国民が直接使えるものではないため縁遠く感じるかもしれませんが、回りまわって皆さんの活動にも影響する場合があるかもしれません。防災のためにどのような予算が組まれているか、一度ご覧いただいても面白いかもしれません。

令和5年度国土強靱化関係予算案の概要
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokudo_kyoujinka/pdf/r05kankeiyosan.pdf


◆◆◆過去ログ◆◆◆

2022/12/01
第4号:「「北海道・三陸沖 後発地震注意情報」 12月16日運用開始」「糸魚川市駅北復興まちづくり計画」
2022/11/01
第3号:「世界津波の日(11月5日)」「トイレの日(11月10日)・世界トイレの日(11月19日)」
2022/10/01
第2号:「二百十日(ニヒャクトーカ)」
2022/09/01
創刊号:「これからの事前の備え~ホームサバイバルトライアルの勧め~」

防災士研修センター防災士研修センター

〒102-0093
東京都千代田区平河町2-7-4
砂防会館別館7階