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メールマガジン掲載記事

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こちらでは、メールマガジンで取り上げられた内容を掲載しています。

2023年8月1日(第12号)


【調理に使う水はどのぐらいだろう?】

 第11号メルマガの記事「水の備蓄量はどうやって決まっているのだろう?」でも触れたとおり、農林水産省の「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」によると、「飲料水と調理用水(茹でたり、水分を加えて食べたりするための水。湯せん、米や野菜、食器洗浄用の水は除く)合わせて「1人1日3リットル程度あれば安心」とされています(※1)。飲料水は1人1日あたり1リットルとされているため、残りの2リットルを3食で使うとすると、1食あたり平均600~700ミリリットルほど使う計算です。そこで、どんな料理だとどのぐらいの水を使うことになるのか、実際に試してみました。

 試したのはアルファ米と缶詰を使った料理です。10年以上前、弊社代表の玉田太郎が、栄養バランスや作り方の手軽さだけでなく、彩りや食感にもこだわったレシピを考案し、エフエム仙台局主催のサバ・メシ*コンテストで入賞しました。 この時入賞したレシピは、株式会社 扶桑社発行の「カセットコンロ1台で作れるかんたん! サバイバルごはん」にも掲載されました(右図、※2)。 今回はそのレシピをもとに「火を使わない」、「100円ショップで調達できるもの」という制限をかけ、下記のようにアレンジしました。

●ツナの和風リゾット(2人前)
・アルファ米(白米)100gを水160ミリリットル(指定量)で戻す。
・塩昆布10gに水大さじ2を追加する(昆布の出汁を活用)。
・ボールに、戻した白米、塩昆布(追加した水も)を入れる。
・上記に干しエビ5g、白ごま大さじ1、あおさ大さじ1を加えて混ぜる。
・お皿に上記を盛り、ツナ缶1缶の半分を乗せ、あおさとごまを少々ふる。

     
 
 このレシピでは190ミリリットルの水を使ったので、1人あたり100ミリリットル弱の水で調理できたことになりました。1人1食あたり平均600~700ミリリットルという数字と比べるとかなり少ない量ですが、実際の食事ではさらに他のメニューを追加したり、水気の多い料理ではもっと水を使うこともあるでしょう。

 また、1人1食あたり平均600~700ミリリットルという数字には、食材や調理器具、食器を洗う水など、身体に取り込まない水は含まれていません。そこで、上記2名分のレシピを作った調理器具や食器を洗うために使った水の量も測ってみると、約4.75リットルとなりました。洗い方にもよるかもしれませんが、身体に取り込む水に比べると大分多い結果となりました。第9号メルマガで実施したアンケート「どんな備蓄品を準備していますか?」では、調理器具や食器を洗わなくても済むようにラップやポリ袋を挙げて下さった方(はるごんさん、熊阪さん、田中さん、rhe03604さん、トラキチさん、マサさん、浅利さん、晃咲さん、ちゃこやんママさん)もいらっしゃいました。実際今回試したレシピでも、これらを使うと、上記の4.75リットルの水を節約することが出来ました。

 火を使ってより温かい料理を作る場合や食べる人に合わせて工夫する場合など、状況によって使う水の量は大きく変わるでしょう。また、食事をすれば歯磨きをすることになり、そこでも水を使うでしょう。上記はあくまでも今回試したレシピでの結果ですが、身体に取り込む水としてはどのぐらい使うのか、それ以外の水は節約することが出来るのか、ということを考えるきっかけにしていただけたらと思います。

※1 農林水産省:「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/pdf/140205-02.pdf

※2 カセットコンロ1台で作れるかんたん! サバイバルごはん 
   発行日:2023年3月10日初版第1刷発行 発行所:株式会社 扶桑社 
   ◎2013エフエム仙台「サバ・メシ*コンテスト」実行委員会

 次号でアンケート第2弾を実施いたします。どうぞお楽しみに。


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