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メールマガジン掲載記事

◆◆◆学びの鍵◆◆◆

こちらでは、メールマガジンで取り上げられた内容を掲載しています。

2023年2月1日(第6号)


【緊急地震速報の発表基準に長周期地震動階級を追加】

 気象庁は「令和 5年2月1日から、緊急地震速報の発表基準に長周期地震動階級を追加する」と発表しました。これまでの緊急地震速報は予想される震度の大きさによって発表されていましたが、今回の発表基準の追加により、長周期地震動による影響が考えられる場合も、緊急地震速報が発表されることになりました。
 なぜ緊急地震速報の発表に、長周期地震動による影響が考慮されるようになったのでしょうか。長周期地震動により人命に係る重大な災害が起こるおそれがある、近年の高層ビルの増加により長周期地震動の影響を受ける人口が増加している、長周期地震動階級を予測する技術が進展し実用の域に達したといった理由が背景にあります。
 実際2011年の東北地方太平洋沖地震発生時、震源から数百km離れた大阪市は最大震度3でしたが、長周期地震動によって高層ビルのエレベーターが停止したり、内装材や防火扉が破損するなどの被害が発生しました。
 緊急地震速報が発表されたのにあまり大きく揺れないと疑問を感じた場合でも、長周期地震動による被害の可能性が迫っているのかもしれません。これを機に、まずは周囲の方に長周期地震動の危険性から共有していきましょう。

気象庁:緊急地震速報の発表基準の変更について
https://www.data.jma.go.jp/eew/data/nc/lpgm_start/lpgm_start.html


【春一番】

 季節が冬から春へと変わる頃、強い南風が吹いて一気に暖かくなることがあります。「春一番」です。
 実は、この春一番の定義は地域ごとに異なっています。例えば関東地方では、立春から春分までの間で、日本海に低気圧があり、関東地方における最大風速がおおむね風力5(風速8m/s)以上の南よりの風が吹いて、昇温した場合に、これを基本に総合的に判断して発表されています(*1)。
 言葉自体は古くから各地で使われていて、長崎県郷ノ浦町では、安政6年(1859年)旧暦2月13日に長崎県五島沖に出漁した漁師が、春の強い突風にあい全員遭難したときから、春の初めの強い南風を「春一」または「春一番」と呼ぶようになったそうで、町内の岬に「春一番の塔」が建てられています(*2)。
 天気が荒れている時に山や海へ行くことは非常に危険です。強風注意報や暴風警報などが発表された場合には、無理をせずに計画変更しましょう。

*1 令和4年3月5日おしらせ 気象庁 天気相談所「本日、関東地方で『春一番』が吹きました。」
https://www.data.jma.go.jp/tokyo/shosai/news/pdf/2022/haruichiban2022.pdf
*2 こんにちは!気象庁です!平成15年2月号:気象庁
https://web.archive.org/web/20070203101748/http://www.jma.go.jp/jma/kishou/jma-magazine/0302/index.html


◆◆◆過去ログ◆◆◆

2023/01/06
第5号:「阪神・淡路大震災 ~声が届かない~!」「令和5年度防災関係予算案」
2022/12/01
第4号:「「北海道・三陸沖 後発地震注意情報」 12月16日運用開始」「糸魚川市駅北復興まちづくり計画」
2022/11/01
第3号:「世界津波の日(11月5日)」「トイレの日(11月10日)・世界トイレの日(11月19日)」
2022/10/01
第2号:「二百十日(ニヒャクトーカ)」
2022/09/01
創刊号:「これからの事前の備え~ホームサバイバルトライアルの勧め~」

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